scp-theory
SCP理論(ポーターの競争戦略)
項目 | 値 |
---|---|
因果図式 | 独占→超過利潤 |
規範 | 独占(差別化) |
SCP理論とは
SCP理論はポジショニング・アプローチの元祖とも言うべき理論である。産業構造(Structure)が企業行動(Conduct)を規定し、それが最終的に産業全体の業績(Performance)を規定する、というのが中心的なアイデアである。
産業構造:産業内の企業数,製品差別化の程度,垂直統合の度合い,参入障壁の有無など 企業行動:価格戦略,製品戦略,投資戦略など
- SCP理論の主張は「完全競争の業界では超過利潤がゼロになる」ことをひっくり返して「独占の業界では超過利潤を最大化できる」ということになる
- このままでは「企業が儲かるためには、儲かる産業=独占できる産業に移行せよ」ということになって、身も蓋もない。ここに「企業グループ」の概念を持ち込んで独占を差別化概念に変換したのがポーター
- 差別化とは独占の言い換えなので、本質的に重要なのは「他社と違うこと」ではなく「独占市場を形成すること」である。
ポーターの競争戦略
このSCP理論の枠組みを使って、「独占に近づくような行動を実現すれば企業利潤を最大化できる」と捉えたのがポーターの競争戦略の中心である。
SCP理論の限界・批判
- 収益性が産業構造・戦略グループに依存する程度は低いという経験的研究の蓄積
scp-theory.txt · 最終更新: 2023/04/27 15:20 by cotoli